1981年2月の『秋田魁新報』に秋田県男鹿市北浦湯本の男鹿温泉郷内で
ドリームランドを建設する計画があり、春からボーリング調査を開始という記事があった。
記事によると、予定地一帯は国定公園だが、認定(1973年)前の1971年までに
男鹿温泉郷の東南部の裏手から湯ノ尻地域にかけて既に日本ドリーム観光が7万8000坪を買収していたらしい。
しかし暫くは、千日デパートの火災やオイルショックの不況で進出計画が立ち消えとなっていた。
その後、80年代に秋田方面へのインフラが整いはじめ、都心からの集客が見込めると話が再浮上した。
具体的には、投下資本額100億円、温泉地と競合しない内容のレジャーランドをメインにホテルや温水プール、熱帯植物園などで58~9年には開園予定とある。
温泉宿側はホテル建設に反対していたが市はレジャー関連は低迷気味の観光と結びつくと歓迎していたという。
場所はココ。
しかし、10月の同社記事で『進出断念』となった事が書かれていた。
ドリーム観光は、男鹿市と『既存旅館と競合しない』形での建設計画を練っていたが、それは運営上無理があり、採算が見込めないと進出断念の結論に至った。
こちらの記事には
「地上9階地下1階、客室254室の大浴場と900人収容のレストランシアターを併設した大型ホテル」
や屋内プール、テニスコート、アスレチック、歓楽街、高級旅館5件を建設などの計画だったとある。
前回の記事とは違い、温泉宿泊側がより強く反対していたのが伺えた。(たしかにこの案じゃ競合しないどころではない・・・)
ちなみにこの時点でドリーム観光は買収した土地を手放す話には至っていないらしいので、その後のどこかのタイミングで地元が買い戻していると思われる。
その後その地が他のレジャー施設になることもなく、男鹿温泉郷は地元の特色を活かした観光地として継続している。
まさに正真正銘の『第3のドリームランド』。
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